2018年06月01日

左右のL字

短い午睡.JPG


眼鏡の奥から見据える一眼   
見透かす動悸に半眼ジト目  
H!と照れかくしの被写体
缶ジュース越しに間接キス
見計らった近くて遠い露出
焦点引っ張って迫る距離感
瞳にフタして拒んだ着眼点 
posted by shunpei at 15:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月01日

牧歌

Red line.jpg


翠緑の清冽に遠雷するワピチの冠    
果実に沈み込むように唇を拭う雫
昼下がりの雨に彩る木苺の甘い闇      
黄身の膨らみと青い双丘の森林浴     
落日の陽に弾けて歩く軽快な小径   
髪飾りの瀟洒な佇まいに透く葉脈 
柘榴を齧る手で放牧する家畜の歌
灌木地に旋回する鷲に跳ねる脱兎 
posted by shunpei at 02:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月01日

38°F

パクスアメリカーナ.jpg


雨の音という環境音は変化のない持続音
標識となる町の音を散歩する空の音風景 
囀る鷽の悲調を帯びた夕暮れに沈む珈琲
LIFE誌面を繰って頁はキューバ危機
安保条約の傘に爆ぜる光にネガポジ反転  
posted by shunpei at 08:57| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月01日

Blue in Green

No more, “I can’t breathe”.jpg




暴力的な交通で相槌を打つ、コンクリートジャングルが残照する。
東ドイツ政府は1989年11月9日の夜に壁の開放を宣言した。
人種差別的な白人警官による不当行為や意識の壁も壊されるべきだ。
誤認逮捕され、道に叩きつけられたせいで左鼓膜に障害が残った。
広告モデル顔負けの肌理で、女は耳に髪を掛け手帳に書いてちぎる。
右上がりの字で、掛け違えたシャツのボタンみたいにキュートなTEL。

「人権問題に強い法律事務所に知り合いがいるの、電話してみて」



大陪審は起訴する合理的な理由が無いとして当該警官を不起訴にした。
同様の事案は度々発生し、無為に命を奪われるケースも相次いだ。
事柄の性質上メディアも大きく扱い、国内各地で抗議デモが起こった。
アフリカ系だけでなく多くの白人もデモに加わった動きは希望に映る。
レモンを搾ったカンパリに氷の隙からビールを注ぎ暫し瞑目する。
避暑地の昼下がりを匂わせる果皮の飛沫を情熱の赤に吹く緑の中の青。
posted by shunpei at 08:07| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月01日

噴火警戒レベル2 火口周辺規制

風向きマーカー .JPG



艶めく姫林檎がこぼれる旧型Alfaの愛好家たちが、
颯爽と色を凪ぐ翠緑に、異国への憧憬が残像する。
樹々のカーブを滲ませて、陽射しが国道に影を揺らす。
3%の勾配を測量するように、タフにペダルを漕いでいく。
静寂を求めて木立に戻ると、家並が目を楽しませてくれる。
風向きに硫黄を嗅ぎ分け、気圧が低い夏は静かに寒い。
デッキに腰掛け、日記に挟んだ海図の栞を抜き取る。
左赤灯の右緑灯、ブイを避けて右側通行で港に戻っていく。
原色の切手を眺めるように、野鳥の囀りを聴く。
posted by shunpei at 20:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする